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リノベーションで抜けない柱や梁(はり)を活かす方法

リノベーションコラム

リノベーションで間取りを大きく変更したいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?リノベーションを行うにあたって、全ての柱や梁(はり)が抜ける訳ではありません。
そこで今回ご紹介する内容は、間取りの変更を諦めるのではなく、抜けない柱や梁を活かしてオシャレにリフォームする方法についてです。また、抜ける柱と抜けない柱の見分け方や抜けない柱を活かす方法についても詳しく解説します。

柱には抜ける柱と抜けない柱がある

柱には抜ける柱と抜けない柱があり、マンションや戸建てなど建物の構造によっても異なります。それぞれの柱についてご説明いたします。

マンションの柱

結論から言いますと、基本的にマンションの柱を抜くことはできません。
理由としては、マンション構造の多くが「RC造」と呼ばれる建物の主要な部分である梁や柱が鉄筋とコンクリートで構成されている物件が多いことから、柱を抜くことが難しいといわれています。
その他にも、マンションの柱は共用部であることも、抜けない理由の一つです。

戸建ての柱

戸建ての柱の場合は、物件によって異なります。
戸建てのリノベーションで抜ける柱は、「間柱(まばしら)」という柱です。「間柱」は、建物の構造に重要な柱と柱の間にある正方形の柱を3つに割いた形状の幅の細い柱のことを指します。「間柱」は、建物の構造に影響を及ぼさない柱であり、壁を固定する役割の柱です。そのため、壁が必要なければ柱を抜くことが可能です。

一方、戸建てのリノベーションでも抜くことができない柱は、「通し柱」と「管柱(くだばしら)」の2種類です。 「通し柱」は、建物の中で最も重要な柱であり、この柱を抜いてしまうと屋根が崩れたり、耐震性に問題が発生したりする可能性が高いため、抜くことができません。「通し柱」が建物の中で採用されているところは、建物の四隅に位置していることが多く、建物の土台から屋根の下まで繋がっている部分を表わしています。
「管柱」とは、1階と2階で分かれている柱のことです。1階に位置する管柱は、1階の天井と2階の床を支えており、2階の管柱は天井や屋根を支えているため、柱を抜くことができません。「通し柱」を使用せずに、「管柱」だけで構成される建物もあり、これらの理由から重要な柱であります。

柱とは少し異なりますが「筋交い(すじかい)」という柱と柱の間にある斜めに配置された部材があります。地震や横揺れに対する衝撃を抑える役割があり、「通し柱」や「管柱」同様に、「筋交い」もリノベーションで抜くことはできません。間仕切り壁を撤去することは問題ありませんが、「耐力壁」と呼ばれる強度の高い板状の材料を使用した壁は、耐震性を維持するためにも撤去することは難しいでしょう。

抜けない柱なのかどうか見分ける方法

抜けない柱の特徴をご紹介してきましたが、見た目だけで抜ける柱か抜けない柱かを判断することは難しいです。ここからは、抜けない柱かどうかを見分ける方法をお伝えします。

リノベーションで抜けない柱かどうかを見分ける方法の一つ目は、「図面を確認すること」が挙げられます。自分で図面を確認することで、どの柱が使用されているかを知ることが可能です。例えば、通し柱は丸い円の中に四角があり、四角の中にバツ印が記載されています。管柱は、四角の中にバツ印が記載されており、間柱は長方形の中にスラッシュが記載されているなど柱によってマークが異なります。図面には凡例が記されているため、どの記号が何を表わしているかを確認するようにしましょう。
しかし、自分で図面を判断することは、あくまで目安程度だと認識しておくようにしてください。 あらかじめ自分で図面を確認し、どの位置にどの柱が使用されているかを知っておくことで、リノベーション会社に要望を伝えやすくなります。

リノベーションで抜けない柱なのかどうかを見分ける方法の二つ目は、「リノベーション会社に確認してもらうこと」です。基本的に建物の図面を見て判断することになりますが、図面が古くて残っていない場合や追加工事が入っているなどよくわからない状態になっているケースも多いです。図面がない場合は、実際に解体してみてからでないと実態がわからない場合があることも考慮しておくと間違いないでしょう。現地調査を行うことで、図面だけではわからないアイデアや気づきが生まれる可能性もあります。

柱が抜けなくても広い空間を演出するお部屋づくりは可能なため、柱を抜かない方が良いケースは多数あります。丁寧な対応をしてくれるリノベーション会社に相談すると、より良いアドバイスを貰うことができるでしょう。

柱を移動するときの工事の流れ

リノベーションで柱を移動して間取りの変更を行う場合、新たに補強工事を施してから、以前の柱を取り除くことになります。床の梁を設置、新しい柱を加える、取り除きたい柱を撤去、長い方の梁に補強を施すという流れになります。

基本的に筋交いを抜くことは厳しいですが、許容応力を計算した上で梁補強を行うことで撤去することは可能です。建築士やプロのリノベーション会社に許容応力などの計算を依頼することになるため、高額な費用がかかってしまいます。どうしても筋交いを抜きたいとお考えの方に向いている手段です。リノベーションを行うにあたって、耐震性を損なう施工をすることはできないため、建物を支える柱は構造上耐震性を維持するためにも、重要であることを事前に把握しておきましょう。

抜けない柱や梁を活かす方法

抜けない柱や梁の存在を知り、理想のリノベーションが叶わず、がっかりしている方もいるかもしれません。しかし、柱の存在感を逆手にとってお部屋をオシャレに演出し、抜けない柱を活かすアイデアは多数あります。 ここからは、抜けない柱や梁を活かす方法を具体的にご紹介いたします。

1. 収納スペースとして活用する
2. ハンモックを作る
3. 柱をアクセントにする
4. 柱を連続させることで間仕切りとして活用する
5. 猫を飼っている方はキャットタワーを作る

収納スペースとして活用する

棚板を追加することで、本を置いたり、観葉植物を置いたりするとディスプレイとしてオシャレな造作棚に仕上げることができます。
見せる飾り棚となるため、ちぐはぐでアンバランスなものを置くのではなく、部屋の雰囲気に合わせた小物を配置することをおすすめします。

ハンモックを作る

ハンモックのある暮らしに憧れている方もいらっしゃるのではないでしょうか?部屋にハンモックがあるとゆっくりとくつろぐことができ、リラックスした空間を演出することが可能です。
普通の天井であれば、ハンモックを取り付けるためにしっかりとフックを固定しなければなりません。しかし、柱は既に強度が確認されていて頑丈であるため、どこの場所でもビス固定することができます。
リノベーションする部屋の内装の雰囲気に合わせた色や柄のハンモックを取り付けると、よりオシャレな印象に仕上がります。

柱をアクセントにする

柱を床の色に合わせて同じ色にすると、部屋の雰囲気に馴染み、統一感のある雰囲気を演出することが可能です。
例えば、「ヴィンテージ風」がお好みであれば、濃い色のウォルナット色で柱や梁を塗装すると使い込まれた木の風合いになり、部屋の雰囲気に合う柱になります。逆に、柱を周囲より目立つ色にペイントし、オシャレにすることもできます。白色が基調の部屋に黒色の柱があると、引き締まった雰囲気になり、シンプルモダンな印象にすることも可能でしょう。

柱を連続させることで間仕切りとして活用する

柱が一本だけ目立つ場所にあるため、違和感が拭えないケースもあります。そのような場合は、部分的な間仕切りとして活用すると景観を損なわず便利な空間に仕上がるでしょう。
来客に見られたくないものを置く場所として利用することができ、壁のような圧迫感を与えることなく、目隠しのスペースになります。

猫を飼っている方はキャットタワーを作ってみてはいかがでしょうか?

柱は部材を取り付けることに適しており、安定感のあるキャットタワーを作ることができます。
自由なデザインで高さのあるキャットタワーを作れる点が魅力的です。見た目もオシャレで猫も喜ぶ空間になるでしょう。

ご紹介した5つの方法で、柱や梁を活かしたリノベーションになるため、ぜひ抜けない柱を有効利用してみてください。

Moyo-Reno×Home ショールームリノベーション事例

Before
After

オフィス空間の真ん中にある柱を囲い円柱に仕上げ、人工芝を施しました。あえて存在感をプラスする事で印象に残る空間に。
柱にテーブルを取り付けることで中心に人が集まりコミュニケーションの場にも。

※構造や規約によっては出来ない工事やプランなどがございます。物件選びの際は、モヨリノホームコーディネーターにご相談下さい。

▼予算別完成イメージは下記のページにて詳しく閲覧いただけます
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まとめ

今回は抜ける柱と抜けない柱の見分け方や抜けない柱を活かす方法について解説しました。物件によって、構造が異なるため、図面やリノベーション会社に確認をして現地調査を依頼するようにしてください。
柱が抜けない場合でも、リノベーションを諦めなくても大丈夫です。リノベーションのメリットは、アイデアや工夫次第で、好みの空間を実現できることです。自分の理想のリノベーションが叶うように、ぜひ柱や梁を有効活用してみてください。

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