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累計取扱1000件のプロが伝授!中古マンション購入のメリット・デメリット、購入時の注意点とは
中古マンションは、購入費用を抑えられる点や駅から近い物件が多い点から、購入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、中古マンションは新築マンションよりも築年数が経っているため不安に思われる方もいます。
今回は、中古マンション購入のメリットやデメリットを解説します。
中古マンションを購入するときの注意点についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
中古マンション購入のメリット
中古マンション購入のメリットは以下の6つです。新築マンションにはない、中古マンションならではのメリットをご紹介いたします。
- 利便性の高いエリアや立地条件を満たす物件が多い
- 資産価値が低下しにくい
- 現在の中古マンションの状況確認が可能
- 物件価格が安い
- リノベーション費用を確保できる
- 住宅ローン控除や税金の軽減措置が適用される
利便性の高いエリアや立地条件を満たす物件が多い
駅から近いなど利便性の高いエリアは、中古マンションが多い傾向にあります。
なぜなら、マンションは立地の良いところから建てられるからです。新築マンションは、新たに建てるための土地が必要になるので、建築できる場所が限られていますが、中古マンションですと、会社から近い場所や治安の良い場所など自分が希望するエリアや立地条件で物件が見つけやすいでしょう。
資産価値が低下しにくい
新築のマンションは一般的に1年で価値が急落し、10年後には70~80%程度の価値になるといわれています。一方で築年数が25年以上の中古マンションは資産価値が下がりにくいと言われています。そのため、将来、物件の売却を検討している方にとっては、価値の下落幅を考えると中古マンションの方がコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
現在の中古マンションの状況確認が可能
新築マンションに住む場合、まだ建築中でお部屋を見ることができないケースもあります。
中古マンションは、お部屋の状況や日当たりなど環境、ゴミ置き場やエントランスなどの共有部分の管理状況を確認することが可能です。いつ内覧に行ってもゴミ置き場やエントランスが掃除されていて綺麗な物件は、管理が行き届いており、住民のマナーも良いとわかります。中古マンションの購入前に日中の時間帯だけでなく、暗くなる時間帯も周辺を歩いてみてください。物件の周辺の街灯が少なくて夜道が怖いと感じる場合もあるかもしれません。
中古マンションは、購入する前に状況を確認できる点がメリットと言えます。
物件価格が安い
中古マンションは、新築マンションと比較しても物件価格が安いです。
財務省のファイナンス(「ファイナンス」平成30年11月号 内容紹介 : 財務省 (ndl.go.jp))によると、首都圏マンション平均発売価格推移は、新築マンションは2010年から価格が高騰し、2017年時点では5000万円から6000万円となっています。一方で、首都圏の中古マンション平均発売価格推移は、2017年時点で3000万円程度ですので、中古マンションは新築マンションの半額です。
中古マンションを購入して、リノベーションをするとしても新築マンションより割安に感じるでしょう。
リノベーション費用を確保できる
中古マンションは、購入時の費用を抑えることができるため、リフォームやリノベーションに回せる資金が増えるというメリットもあります。住宅の設備や間取りの好みは人それぞれですが、自分の希望に沿ったリフォームをすることで、理想の住まいを手に入れることができるのです。
中古マンションによっては、リノベーションを許可していないところや素材など細かい内容が管理規約で決められている可能性がありますので、リノベーションを希望する場合は、中古マンションを購入する前にリノベーションが可能かを確かめてください。
住宅ローン控除や税金の軽減措置が適用される
新築マンションには様々な税額控除がありますが、中古マンションにも利用できる税制優遇措置があります。例えば住宅ローン控除も受けることが可能です。住宅ローンを組んだ際に一定の条件を満たせば税金を安くできるという制度ですが、基準を満たせば中古マンションでも控除が受けられます。また、不動産取得税も軽減もうけられます。この税金は、都道府県が土地や宅地を取得する際に課税されるものです。基準を満たせば、中古マンションでも不動産取得税の軽減措置が受けられます。
中古マンション購入のデメリット
中古マンション購入のデメリットは、5つあります。
- 物件の外観や設備が古い
- 耐震性
- 住宅ローンの制限がある
- 仲介手数料が必要
- 修繕積立金が高い
物件の外観や設備が古い
外観の綺麗なマンションに住みたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
中古マンションは、築年数が経てば経つほど物件やデザインの古さが気になりがちです。中古マンションでは、キッチンやトイレなど設備が古いケースも考えられます。セキュリティ対策万全で最新の設備を取り入れた物件に住みたい方は、デメリットと感じるかもしれません。しかし、外観が古くても設備やセキュリティ対策は最新のものを取り入れている中古マンションもございますので、中古マンションの取り扱いが1000件以上のMoyo-Reno×Homeに是非ご相談ください。
「耐震性」に懸念がある
ある程度築年数がたっている中古マンションは、耐震性が低いことも考えられます。
建物の耐震性を知る基準として「旧耐震基準」と「新耐震基準」があります。「旧耐震基準」とは、1981年6月以前に建築確認をされた物件であり、震度5の地震が発生した時に倒壊しない基準です。「新耐震基準」は、1981年6月以降に建築確認された物件であり、震度6の地震が発生したとしても倒壊しない基準です。「旧耐震基準」の中古マンションは危険なイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、「旧耐震基準」の中古マンションの中でも耐震補強をしている物件もあるので、そのような中古マンションであれば安心でしょう。
住宅ローンの制限がある
中古マンションの購入時に住宅ローンを組む場合、金融機関の審査に通過しなければなりません。
先述の通り、中古マンションは物件によって、資産価値が高い物件もあれば低い物件もあります。一般的に資産価値が低い中古マンションほど、住宅ローンを組むのは厳しいです。そのため、「旧耐震基準の物件」は、担保の価値が低く見積もられる可能性があります。その他にも、中古マンションは、鉄骨鉄筋コンクリート造の物件が多く、「法定耐用年数」が47年と決まっているので、残りの年数を超える期間での設定は難しいでしょう。
仲介手数料が必要
不動産会社から中古マンションを購入するときは、仲介手数料がかかるケースが多いです。
交渉や書類作成などを行っており、スムーズな取引が可能となります。新築マンションで仲介手数料がかからないとしても、人件費や広告に関する費用が販売価格に上乗せされている場合もあるので、必ずしもお得とは限りません。
修繕積立金が高い
中古マンションを修繕するなど維持していくためには、お金が必要です。
これらの費用は、入居者から集められます。築年数が経っている中古マンションほど修繕積立金が高い傾向にある点はデメリットと言えるでしょう。
新築・中古マンションのメリット・デメリットを比較
マンションを購入するときに、新築マンションか中古マンションにするか、迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それぞれメリットやデメリットを表にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
新築マンション | 中古マンション | |
メリット | ・建物が綺麗で最新の設備やセキュリティに期待することができる ・住宅ローンが組みやすく、住宅ローン控除、不動産取得税や固定資産税の軽減措置が適用される | ・物件価格が安い ・住宅ローン控除や不動産取得税の軽減措置が適用される ・物件数が多いので、希望するマンションを見つけやすい ・売却時も資産価値が下がりにくい ・中古マンションの状況確認が可能 |
デメリット | ・物件価格が高く、売却時に価格の下落幅が大きい ・新築マンションの物件数が少ない ・完成する前のマンションは住むイメージがしにくく、周りの入居者の状況もわからない | ・設備や外観が古く、セキュリティ面が不安 ・旧耐震基準の物件もある ・仲介手数料が必要 ・修繕積立金が高額 |
人によって優先したい項目は異なるため、自分が住みたいと思う物件を選択することをおすすめします。
中古マンションを購入する際に注意すべきこと
中古マンションを購入する際の注意すべき点は、「その地域の将来性や自治体の制度」と「マンションの修繕状況」です。
「その地域の将来性や自治体の制度」を理解することも重要です。
子育て支援に力を入れている都市もありますし、その都市の規制や将来性が、最終的な住環境に影響を与えることもあります。また、都市再生などで環境に対する認識が高まれば、将来的にマンションを売却する際に、購入費用以上の価格で売れる可能性もあります。マンションだけでなく、近隣の状況や将来的な能力も考慮して検討することが望ましいです。
また、「マンションの修繕状況」を確認することも重要となってきます。
築年数が経過しているマンションでも、きちんと管理・維持すれば、長年にわたって居住することができます。中古マンションの場合は、これまでの修繕状況や修繕積立金の徴収状況など確認できるので、どのような修繕計画が立てられているのかなどを確認し、外壁塗装や給排水設備などの長期修繕に対応できている物件を選ぶとよいでしょう。
中古マンション購入の流れ
中古マンション購入の流れは以下の通りです。
- 資産計画
- 物件を探す
- 内見をする
- 物件購入のお申し込み
- 住宅ローン審査を受ける
- 売買契約を結び、手付金を支払う
- 住宅ローンの本審査を受け、契約をする
- 決済・物件の引き渡しを行う
1.資産計画
まずは資金計画を策定しましょう。
自身の収入や将来のライフプランを踏まえ、いくらまでの物件なら購入可能なのかを理解することが重要です。
住宅ローンの借り入れでは、金融機関の見方によりますが、返済の比率すなわち年収に占める年間返済額の割合が、年収の約25〜35%が基準といわれています。
頭金を準備することで購入できる物件価格が変わってきます。
一般的に無理なく支払いを続けられる返済負担率は約20〜25%とされています。
頭金を準備して借り入れした場合、全額フルローンで借り入れした場合より金利が低くなったり、返済比率も負担が低くなるため、審査基準が緩くなることなどが良い条件となります。
購入可能な金額を理解した上で物件選びを行いましょう。
また、物件購入には借り入れの諸費用とは別に、印紙税や仲介手数料、登記費用、固定資産税・管理費等の清算金などの費用がかかります。
これらは物件価格の約6〜13%になるとされています。諸費用は原則として住宅ローン借入額に含まれず現金で準備する必要があります。
2.物件を探す
不動産会社に相談したり、インターネット上で検索したりすることで、物件探しを行います。
希望条件をあらかじめ決めておくことで、エリアや間取りなどの条件に合った物件をスムーズに見つけることができます。
中古マンションの価格は、主に立地や築年数によって決まります。
築年数が経過した物件は価格が抑えられる一方で、修繕やリフォームなどの手間と費用がかかることがあります。
一方、築年数が浅い物件は、物件数や立地が限定されてしまうことがあります。
重視する条件を優先順位に沿って決め、それに基づいて希望条件を決定することが大切です。
Moyo-Reno×Homeでは1000件以上の中古マンションを取り扱っております。物件探しからリノベーション・リフォームのご相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
3.内見をする
見学したい物件がある場合は、売り出し中の物件を見学することをいう「内見」の申し込みを行います。
1日に訪れることができる物件数には限りがあるため、3〜4件を目安に申し込みましょう。
内見の際には、写真だけでは把握しづらい日当たりや風通し、騒音などをはじめ、水回りの傷み具合や扉などの開き方、生活動線などの重要な要素を確実にチェックすることをおすすめします。
また、旧耐震基準の建築物は外壁や基礎部分なども確認することが重要です。
4.物件購入お申し込み
内見によって希望の物件が見つかったら、実際に購入申し込みを行います。
購入申し込みは、通常、購入申込書を提出します。物件価格の交渉が必要な場合は、この段階で行いましょう。
価格交渉の権利は申し込みの順序に基づいて売主側で判断されます。
5件ほど内見しても物件を決められない場合は、設定した条件が厳しすぎるものであったり、逆に条件が曖昧で判断ができていないことがあります。
希望する家のイメージを整理して条件を見直しましょう。
5.住宅ローンの事前審査を受ける
住宅ローンを利用して購入する場合は、事前審査と売買契約後に行う本審査を受ける必要があります。事前審査では、年収、他のローンの借入状況、個人信用情報などが調査され、通常は購入申し込みと同時に行います。
審査結果が出るまでには、営業日で3日から1週間程度の時間がかかります。
また、物件購入と同時にリノベーションを行う場合は、工事費用の見積もりを取得することが必要です。
金融機関によっては、リノベーション工事費用を住宅ローンに含めることができない場合があるため、事前審査の申し込み時には、その旨を金融機関の担当者に確認するようにしましょう。
6.売買契約を結び、手付金を支払う
売主より売り渡し承諾や、銀行などの住宅ローンの審査結果が承認されましたら、売買契約を締結します。
売買契約の手続きには、「重要事項説明」「売買契約の締結」「手付金の支払い」の3つがあります。
不動産会社から重要事項説明書の説明を受け、不動産売買契約書に署名捺印し、買主が売主に手付金を支払うことで正式に契約を結びます。
手付金の金額は、物件価格の10%が一般的な相場ですが、不動産会社によって異なる場合があります。
物件についての疑問や不明点は、契約締結前に確認しておくことが大切です。
7.住宅ローンの本審査を受け、契約をする
売買契約を締結した後、住宅ローンの本審査を申請します。
住民票や印鑑証明、源泉徴収票、所得証明書、売買契約書などの書類が必要になります。
通常、ローン契約者に万が一のことがあった場合に備え、団体信用生命保険に加入することが必要ですが、その場合は生命保険と同じように、健康状態の告知が必要です。
本審査では、物件の担保価値を評価するため、事前審査よりも時間がかかります。
審査結果が分かるまでには、2〜3週間程度の時間がかかります。
本審査が通過したら、金融機関と金銭消費貸借契約書を締結します。
印鑑証明、実印、印紙などの準備をしておく必要があります。
この段階で、借入金額や返済期間などの条件が最終決定されます。
また、住宅ローンの契約に際して、購入する物件を担保にするため、抵当権の設定が必要です。
抵当権設定の契約も、金銭消費貸借契約書の締結と同様のタイミングで行います。
8.決済・物件の引き渡しを行う
物件の引き渡しと決済は、住宅ローンを契約した金融機関で行います。
売主・買主、司法書士、金融機関の担当者、不動産会社の担当者などが集まります。
司法書士が引き渡しに係る書類等を確認し、不備が無ければ決済となります。
決済は融資が実行され買主が資金の受領後、口座から口座への振込で行われるため、実際に現金を目にすることはありません。
売主が売買残代金・清算金等を授受したことを確認し、所有権移転や抵当権設定などの登記手続きは司法書士が行います。
売主、買主から司法書士や不動産会社へ報酬を支払います。
売主からは、物件にかかる取扱説明書や鍵などを買主へ引き渡します。
不備がなければこれで取引は完了です。
まとめ
中古マンション購入のメリットやデメリットについて解説しました。
中古マンションを購入する場合、維持・修繕に費用がかかる、建物やインフラが老朽化しているなどの欠点はあるものの、購入費用が安く、希望の立地で物件を探せるなどの大きなメリットがあります。新築マンションと違い、マンションの管理状態や近隣の様子をあらかじめ確認することで安心して新生活をスタートできます。
新築のマンションも、時間がたてば中古マンションになるため、マンションを購入するときは、新築か中古マンションかという視点だけでなく、自分のライフスタイルやマンションの周辺環境など総合的に判断するようにしましょう。
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